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2021年読書総括

  • 読書
  • 感想

📅 2021-12-31

2021年もお疲れ様でした。この記事では忘年会的に今年読んだ本(だけでなく他のエンタメの話題もあるかも)を振り返る記事です。

事前にTwitter等で「2021年これ読んどけって作品あったら教えてください」と募集させていただき、何冊か教えていただきました。読みきれなかった本もあるのですが、引き続き来年以降も読みたいと思います。


読書日記つけたい

毎日家で仕事をするようになり、めっきり本屋に行かなくなった。読みたい本を探すとき、もちろんインターネットで面白そうな本をチェックするときもあるが、本屋に行ってふらっと平台を眺めて面白そうな本をチェックするというのが多かったので、新しい本との出会いはかなり減ってしまった気がする。

そんな中で斜線堂有紀先生の連載している斜線堂有紀のオールナイト読書日記××にハマる徹夜本は新しい本に出会うきっかけになっている。特にオールナイト読書日記は読み物としてめちゃくちゃ面白いのでいつか書籍化してほしい。

私はかつて読書メーターを使ってこまめに読書の記録をして、ブログにも毎月まとめていたのだが、いつの間にかその習慣が途絶えていた。読書記録をやめてしまった理由は2つあって、読書メーターのSNS的な側面が鬱陶しいということと、なんとなく本棚を全部晒している感じが恥ずかしいということだった。

SNS的な側面で言うと読書メーターの感想は本を検索した人に見えるので、マイナスの感想は書きづらく、とはいえ自分の読書記録としては面白くなかったという感想を残したいという葛藤があった。

もうひとつの理由も関連していて、読書メーターは家の本棚をワールドワイドウェブに公開しているようで恥ずかしいという気持ちもあった。私は同じ本を同じタイミングで読めば同じ人間が生まれるのではないかと思っているぐらい書物って人間の写身だと思っているので、私自身を公開してるのがこそばゆくなってしまった。

よく考えればリアル読書記録とオープンにする読書日記が一致している必要はないわけで最近読書記録はビブリアというアプリを使ってつけている。来年はそこから語りたい本を月1ペースでいいから語る記事を書きたいなあと思ったのだった。

斜線堂先生の読書日記にあった本の中だとメールフォームでもプッシュいただいたフィッツジェラルドの『マイ・ロスト・シティー』でフィッツジェラルドと村上春樹翻訳に入門できたのが良かった。(村上春樹小説は結構読んでるのに翻訳を一度も手に取ったことがなかった) 不真面目感想で申し訳ないが「哀しみの孔雀」のハッピーエンド版がオリジナル版と比べたときに作者のヤケクソ感が伝わってくるハッピーエンドなのがめちゃくちゃ面白い。来年は『グレート・ギャツビー』も読みたい。

Audibleはじめる

斜線堂先生の読書日記でもうひとつであったものがAudibleだ。Amazonのやっているオーディオブックサービスで、現状国内(世界的にも?)最大手なのでは。

本は文字で読んでこそなのではと思ったのだが、目で文字を追えない時もオーディオブックなら本が読めるということに「それ最高じゃん」と気づき、主に家事をしたり朝運動をするときに聞いている。大体ひと月に1冊読める。

それでも、日本語で書かれた本に関してはキャラクターの名前や漢字の開き方など、音声で伝わらない情報を取り落とすのが惜しくて翻訳物を選んで聞いている。元々翻訳物をあまり読まないので読書の幅が広がってよかった。

ちなみにオーディオブックで取り落とされる情報もあるが、逆にオーディオブックの方が一文一文が同じアクセントで再生されるので一文を味わうという行為が目で読む本よりできている気がする。多分本を読む時って無意識のうちにさっと読み流す一文と力を入れて読む一文があると思うのだが、オーディオブックだと聞き流すというのは結構難しい。

オーディオブックのマイナスポイントとしては、大体ひと月かけて1冊読むので、あまり面白くない本にあたると辛いということだ。

私が今まで聞いてきて一番良かったのは最初のオーディオブックだったディーリア・オーエンズの『ザリガニの鳴くところ』で、おそらく目で読んでも傑作だが、耳で聞いても湿地の描写の一つ一つが鮮やかに語られて飽きることがない。ミステリ要素もあるので先が気になるというモチベーションもあり、最初にこの1冊に出会えて良かった。

少女小説とゴールデンカムイ

夏休みに小野不由美の「ゴーストハント」シリーズと須賀しのぶの「アンゲルゼ」シリーズを全部読んだ。

小野不由美の「ゴーストハント」シリーズは十二国記より前に書かれていたシリーズでもう出版から30年以上経つはずの名作である。元々講談社ティーンズハートという少女小説(レーベルとして分類するなら当時その言葉はなかったけど少女向けライトノベルというべきか)レーベルから出版され、その後角川書店で単行本として復刊し、最近文庫化された。

元々小学校の時に十二国記にどハマりした後、「ゴーストハント」も読みたかったのだが、当時は絶版で中古でもプレミアがついていたと思う。私が住んでいた地域ではライトノベルレーベルの本は所蔵されていなかったので、読む方法がなく、コミカライズ版だけを読んでいた。単行本化したときに1巻は読んだのだが、当時大学生でお金がなく単行本を毎月買うことができず、そのままになっていた。その時はもう以前ほど「読みたい!」という欲求がなかったのもある。本の読みどきは読みたいと思った時なのだ…。

というわけで念願かなっての「ゴーストハント」だったのだが、読みはじめると面白くて止まらなくなった。コミカライズを読んでいたのでうっすらとシリーズとしての大オチは記憶に残っていたが、それ以外のことは大体忘れていたので新鮮な気持ちで楽しめた。6巻の「海からくるもの」が一番怖かったですね。そう、「ゴーストハント」はホラーなので苦手な方はお気をつけください。

ネタバレありの感想は大体これ

須賀しのぶの「アンゲルゼ」は「ゴーストハント」よりさらに後、2008年コバルト文庫で発表された作品。全4巻なのに全部1年で出てるのが怖い。(コバルト本当にシリーズの刊行ペース早い…)

須賀しのぶは長らく少女小説レーベルで書いてきた作家ではあるものの、私は一般文芸のレーベルで書かれた作品しか読んだがなく、そんな中で「藍さん好きだと思うよ」と購入してしばらく放置していたのをようやく引っ張り出してきたのが「アンゲルゼ」だ。

「アンゲルゼ」は雑に説明すると主人公が特別な力に目覚めて世界を救うために戦うという感じの話なのだが、世界を救うためにまず真面目にハードに軍事教練をさせられる容赦のなさがある。

作者が想定していたところまで書けなかったシリーズということで、後編消化不良のところはあるものの、まあ私が好きな話だよね…とは思う。最近始めた千銃士Rをやっていて、割とアンゲルゼが好きな人は千銃士Rどうかな…と思った。(逆も然り)どちらも人権がなくて辛い話。

この辺りで読書のペースが戻ってきたので、これまた最終章を積んでいた「おこぼれ姫シリーズ」をようやく最終巻まで読んだ。最後まで主人公のレティーツィア無双だったわけだが、いっそステータス全部載せの主人公が活躍する話は少女向けライトノベルレーベルでは珍しい気がした。(そんなこともないのかな?)

そして、『ゴールデンカムイ』を読んだ。『ゴールデンカムイ』をこの流れに位置付けるのどう考えてもおかしいと思うのだが、私は『ゴールデンカムイ』を読んでいる読み口は少女小説だと思ったので、自分としては自然な流れである。

私は少女小説の特別熱心な読者ではないので、少女小説について語れることは多くない。多分昨年発行された「大人だって読みたい!少女小説ガイド」を読んだ方がいいと思う。(まだ読めていない)

ただ、勝手ながら私が少女小説とは何かを定義するとしたら、少女小説は少女がサバイバルする物語だ。だから、『ゴールデンカムイ』に少女小説性を感じるのはあながち間違いではないのかな…?と思っている…

この辺りの話が実はめちゃくちゃ長くなった上に完結しなかったのでまた年明け書きます。

城平京との再会

ずっと積んでいた「虚構推理」シリーズを読んだ。私は『スパイラル』以降、城平京が関わった漫画が好きで「虚構推理」も絶対に面白いという確信があった。しかし、シリーズ第一巻が講談社ノベルスで出た時からなぜかずっと積んでいた。

絶対に面白いという確信がある本をなぜ積んでしまうのかというと、絶対に面白いからいつ読んでもいいなと思ってしまうのだ。 そんなわけでいつの間にかアニメ化もしていた「虚構推理」シリーズをようやく読んだわけだが、城平京らしいケレンとハッタリで真相を書き換えていくのがとても楽しかった。

読み時を逃したという点で言うと、城平京のデビュー作である『名探偵に薔薇を』も私にとって読み時をうっかり逃した作品だ。確か『スパイラル』を読んでいたころは絶版だったような気がしていて、手に取り損ねていたのだが、今は電子書籍版もあるようなので、今こそ読みたいと思っている。今年読み損ねたので来年読みます。

家を買うのは難しい

今年家(集合住宅の一室だが、持ち家という意味で)を買った。その際にKindle Unlimitedで読める本を中心に色々本を読んだ。インテリアの雑誌や本も読んで「なるほどなあ」と思ったものの、今の部屋に生かされているかは謎である。お金が無限にあれば良いのだが…。

インテリア関係の本を読んでいると、世の中の人本少なくない!?と新鮮な驚きを得てしまう。世の中の人はそんなに本が多くないので、本棚を置く場所を考慮せずに家具が置けるんだ…。

ちなみに私の家は窓が多いのとできる限り壁をぶち抜いて1LDKにリフォームしてあるせいで壁が少なく本棚を置く場所が少ない。なので、本はウォークインクローゼットを書庫にしてそこにひたすら置いているが、すでに収容率が100%近い…。

今年のSF

今年一番良かった作品には『果ての星通信』を挙げたい。突然宇宙人に連れ去られ、星々の管理者となってしまった主人公マルコと様々な星で暮らす異星人との邂逅や生活が描かれた漫画作品。

ちょうど読んでいる時期に「アンジェリーク・ルミナライズ」をプレイしていて、人間が星の生殺与奪の権を持つの良くないよ!と思っていたのだけど、『果ての星通信』はまさにそういう話。

全体通して切ない話も多いけれど、優しく心温まるシーンもあれば面白いシーンもある。描かれる異星人たちの姿がまさにセンス・オブ・ワンダー。 全5巻で綺麗に、これ以上ないラストで終わっているので、本当におすすめ。

小説ではやはり『三体』が面白くて夢中になって読んだ。個人的にはⅡが面白さのピークだったかなと思いつつⅢでまだまだネタはあるぞと言わんばかりに話が展開していくのがすごい。

絶賛読んでいる本なのだけれど、竹書房の『ベストSF2021』はどの話も面白くて大当たりのアンソロジーだった。収録されている「本の背骨が最後に残る」は斜線堂有紀ベスト短編だと思っている。私はそこまでSF感じなかったのだけれど、ミステリとしてもファンタジーとしてもバトルものとしても楽しめて、そしてSFとしての要素もある全部詰めの豪華な短編だった。

今年のミステリ

あまりミステリが読めていないので今年は挙げづらい。トピックとしてはこれまたずっと積んでいた麻耶雄嵩の『夏と冬の奏鳴曲』を読んだことなのだが、ちょうど読んだ後に復刊が決まって嬉しかった。この調子で『名探偵木更津悠也』も頼む。

これまた積んでいた『掟上今日子の備忘録』を読んだり、新作では『廃遊園地の殺人』(斜線堂有紀)、『黒牢城』(米澤穂信)など印象に残っている。来年はもうちょっとたくさん読みたい。

その他思い出に残っている本

『異形コレクション51 秘密』収録の「蜜のあわれ」(櫛木理宇)は今年のベスト短編を選ぶならベスト5に必ず入るだろう1編。まあ私が好きなやつだな…と思った。

あとは久しぶりに一気読みした『東京卍リベンジャーズ』も面白かった。何を言ってもネタバレになるので18巻まで読んでくれ!

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